宗流がお届けする小さな豆知識。
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きもの検定 きものの歴史 その7




きものの世界だけに限らず、日本文化において
広い階層の人々に様々な日本文化が浸透した江戸時代。
鎖国の影響で独自の国文化様式が発展し、
武家だけにとどまらず、商人・町人の中からも
それらは芸術、文化として後世に継承する動きが見られ
そして今も日本の伝統文化として培われ続けています。

本日はそんな江戸時代後、明治・大正~における
比較的近代のお話に入ります。



きものの歴史 その6



日本の衣服史の中で、今現在のきものの形にほぼ近くなった江戸時代。
今も私たちの生活の中にある振袖や羽織など、この時代に一般的に
なったものも数多くあります。

しかし、江戸幕府が終焉を迎えたのを機に廃止されたものもありました。
それが前回お伝えした武士の裃(かみしも)です。
それまで武家の礼装として続いていたのですが、
明治時代になり武家社会の終わりと共に廃止されたのです。
その裃に変わり、一般の礼装着となったのが黒紋付の羽織袴です。
いまも結婚式などの晴れの場で見る事ができるお馴染みのものですね。
そして女性の礼装着としては留袖が第一礼装となりました。
(未婚女性の第一礼装は振袖です)
これも現代の礼装と同じです。


また、明治時代は近代日本における産業育成という名目で
様々な分野においての機械化の動きが活発化していきました。
それはきものの分野においても画期的な成果をおさめます。

それまでの機織り(織機)といえば、人の手によるものが主流でしたが、
明治時代に入りヨーロッパからジャカード機が導入され、
紋織物などの技術、生産性ともに飛躍的に活性化しました。
そのため絹織物の価格も安定し、
供給の面でもそれ以前の綿や麻を使用していた庶民階層にも
広く行き渡るようになったのです。

そして供給面が安定した事により、それまで天然染料に頼っていた染色にも
変化が見られるようになります。
化学染料の使用です。それにより以前は手間のかかる天然の染材料を使用した
ものから、安価かつ大量に同等製品を量産する事に成功したのです。
この成果は一方で、伝統的な手法が廃れゆく一因となり得たのですが
生産や品質の安定化としては大きな成果を果たした事でしょうね。
しかしその一方で、明治後半から大正にかけて
御召や銘仙、絣・紬といった日本の伝統産業といわれるような染織品に
近代的な感覚を加わったものが発展して行きます。
いま私たちがレトロモダンとして馴染んでいる銘仙の柄などは
この時代に人気を博したもので、確かにそれまでのものとは
少し雰囲気が違いますね。いまでこそレトロ、なんて言ってますけれど
きっと当時の女性たちにとっては大層モダンだったのでは、と思います。



また明治・大正時代は国として大きな変化を見ただけでなく
一般庶民の生活様式にも変化を与えました。
その一つが女性の学業参加です。
それまでの子女はいわゆる学校での学業に専念する機会が少なかったのですが
この時代になると女子のための女学校も多く設立されるようになりました。
その女学生たちのための制服として流行したものが袴(はかま)でした。
これはいまでも大学などの卒業式でよく見られますよね。
宗流も学校の卒業式に着用しました^^


そして、いわゆる「きもの」にも変化が見られるようになります。
その代表として挙げられるのがなごや帯です。
これは大正時代に入る頃、当時の名古屋女学校の創設者、塚原春子さんが
服装改良運動の一環として、前帯を半幅に仕立てた締めやすい帯を考案したものです。
これは今もお洒落着や一部略礼装の帯として使われ続けています。
また今で言う準礼装の訪問着も、大正時代に確立されます。
明治時代までは小紋に紋を一つつけたものを、訪問着として着用していましたが
現在のような柄つけで、袋帯を締めて着用するようになったのは
大正時代になってからだと言われています。



しかし、生活の欧米式が顕著になる事で
徐々に生活の中の衣服は、和装から洋装へと変化していきました。
また女性の社会進出が盛んになる事で、
ますますそれに拍車がかかったのでしょうね。
和装はそれまで日常の衣服として普通のものであったものが
年代を重ねるにしたがって、特別な日のものといったものとして
変化していったのです。




さて。
ざっと駆け足で近世までの和装の変遷を見てまいりましたが。
きものの歴史としては今回が最終のお話となります。
長かったですね^^; 歴史が苦手な宗流としては、
毎回毎回がちょっとした苦行でしたね~。

しかし、苦手分野はこれだけにとどまりません!
次回からは、日本全国の染織品のご紹介に入ります。
…歴史だけに限らず、地理も苦手な宗流。
毎年の事ですが、日本全国の県の配置すら今も定かではない状態!
どうぞ温かい目で次回からもお付き合い下さいますよう
よろしくお願いいたします^^




宗流
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by sou-ryu_mame | 2010-07-25 19:26 | きもの検定について

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