宗流がお届けする小さな豆知識。
by sou-ryu_mame
プロフィールを見る
画像一覧

きもの検定 全国の染織品 北海道・東北地方





こんばんは。
前回まで「きものの歴史」をお送りいたしておりましたが、
今回からは新しいシリーズ、全国の染織品シリーズを開始いたします^^
第一回目、北は北海道~東北地方です。



c0163413_2214220.gif



1:北海道 優佳良織(ゆうからおり)


北海道の雄大な自然をモチーフにした、色彩豊かな織物です。
この優佳良織は比較的新しい織物で、昭和30年代後半に生まれました。
素材となるのは主に羊毛で、これに絹や木綿が組み合わされます。
この織物の特徴としては色彩豊かな色を混ぜ合わせて紡がれる糸づくりです。
そしてその糸を使って織り上がった布は、素朴な雰囲気と
優しい色遣いを持ち合わせており、一見すると油絵のようにも見えるのが特色です。





c0163413_2235675.gif



2:青森県 津軽刺子(つがるさしこ)
       南部裂織(なんぶさきおり)
       南部菱刺(なんぶひざし)



津軽刺子は、青森県弘前市を中心にした津軽一帯で作られており、
もともとは布の強度を増すための技法で、重ねた布に細かく
刺し縫いを施したもので、津軽こぎん刺しとも呼ばれます。
四つ豆こ、くつわ繋ぎ、井桁など地域ごとに大まかに3つに分類され
現在では精緻かつモダンな作品が作られています。

南部裂織は、江戸時代中期に南部盛岡藩が古くなった布の再生を
奨励した事から生まれた再生織物の技法で、経糸に麻糸や木綿糸を
緯糸に古くなった木綿を裂いたものを糸にして織り上げます。
もとは丈夫な労働着として重宝されましたが、現在では帯などの
美しい織物として確立されています。

南部菱刺は、こぎん刺しと同じく布に糸で模様を刺したものですが、
津軽のものと異なる点に、津軽刺子は柄による多様性を表現していますが
この南部菱刺は、色糸による多様性があります。また模様は全て菱型の
単位模様で、この大小の菱を組み合わせる事で大きな集合模様
(梅の花・そろばん玉・矢羽根など)を表しています。





3:秋田県 天鷺ぜんまい紬(あまさぎぜんまいつむぎ)
       秋田八丈(あきたはちじょう)
       秋田畝織(あきたうねおり)




秋田県岩城町で織られる、ぜんまいの綿毛を使った織物です。
食用にもされるぜんまいの綿毛を紡ぎ、草木染めして糸が作られるのですが
この「天鷺」と呼ばれるのは、ぜんまいの糸に鳥の羽根がまぜられているためで
緯糸にこうした糸が織り込まれる事で、白くふんわりとした独特の温もりをもつ
織物になるのです。


秋田八丈は「黄八丈」と同じく黄や鳶色、黒地に縞や格子の柄を織り出した絹織物ですが
秋田八丈は浜茄子の根の色素から鳶色を染めており、それによって独特の赤茶色が
得られています。


秋田畝織は横に畝の模様が織り出された絹織物で、美しい光沢とシャリ感が特徴です。
しかし、江戸時代後期生まれたこの織物は大正時代に一度途絶え、戦後再び復元
されたものの、現在は操業を停止しています。





4:岩手県 南部紫根染(なんぶしこんぞめ)
       南部茜染(なんぶあかねぞめ)




岩手県南部地方で古くから染められてきた南部紫根染は、紫草という植物の
根から抽出した染料で染める染めものです。
この紫草は「万葉集」や「古今和歌集」にもその名が登場するほど
古くから染料として使われてきたものです。


南部茜染は茜草の根から抽出した染料で染めます。
また紫根染、茜染が「南部絞り」という別称で呼ばれるように、その多くは
少量の無地染めを除いて、板締めや縫い締めなどによる絞り染めが施されます。






5:山形県 置賜紬(おいたまつむぎ)
       米沢紬(よねざわつむぎ)
       長井紬(ながいつむぎ)
       米琉(よねりゅう)
       白鷹御召(しろたかおめし)
       科布(しなぬの)
       紅花染(べにばなぞめ)




置賜紬は、山形県米沢市、長井市、白鷹町を中心に生産される織物の総称です。
江戸中期、米沢藩主の上杉鷹山が養蚕・織物を奨励した事により、
この地域は一大織物産地となりました。


米沢紬は紅花の産地でも有名な米沢周辺で織られた紬で、特に紅花紬は有名です。
またそれ以外にも藍や刈安などの植物染による素朴な味わいの織物があります。


長井紬は緯絣、経緯絣で織られた絣模様が多く見られる織物です。
また経糸に生糸、緯糸には真綿糸や玉糸が用いられるのも特徴です。


米琉は、その品質が沖縄の琉球絣に似ている事から、「米沢琉球」が略され
米琉と呼ばれるようになった絹織物です。絣柄が特徴で、井桁や鳥の模様を
配したものには、その名の通り琉球織物の影響が色濃く見られます。


白鷹御召は、山形県白鷹町で織られている板締めによる経緯絣の絹織物です。
また板締めによる絣括りと共に、染め船という台に乗せ熱した染料をそそぐ
「ぶっかけ染め」も特徴の一つです。織り上がった生地の表面には強撚糸による
鬼しぼと呼ばれる凹凸ができ、独特のシャリ感を持っています。


科布は科の木や菩提樹から取った樹皮を繊維にして織った布をいいます。
多くは帯等に織り上げられますが、樹皮の繊維糸は独特の手触りと味わいを
持ち、当初は硬く感じますが使い続けるうちに柔らかく馴染むようになります。


紅花染めは紅染めとも呼ばれ、茜染めに次ぐ古くからの染織技法です。
この紅花染めは紅花を用いて行われますが、この花からは花びらに含まれる
黄色の色素から染められる黄染めと、紅花の花びらから黄の色素を取り除き
残った赤の色素を酸化発行して染められる紅染めがあります。






6:宮城県 精好仙台平(せいごうせんだいひら)
       栗駒正藍染(くりこましょうあいぞめ)




精好仙台平は、宮城県仙台地方で織られる男性用の高級袴地です。
仙台平の中でも経糸を二本引きそろえて、緯糸に撚りのない生糸を
濡らして強く織り込んだものを精好仙台平と呼んでいます。


栗駒正藍染は宮城県の栗駒町に伝わる古くからの染織法です。
この正藍染めは奈良時代に行われていたという技法で、藍を大甕に入れ
自然発酵させて染めるのですが、この方法は人工的に甕を加温して染める
方法と異なり、夏の間の二か月しか染める事ができません。






7:福島県 会津木綿(あいづもめん)
       会津からむし織(あいづからむしおり)

 


会津木綿は福島県会津若松市で江戸時代から織られている木綿織物です。
素朴な縞柄に特徴があり、本来は藍染めのものが定番でしたが、現在では
化学染料による様々な色の縞柄が織られています。


会津からむし織は、会津上布ともよばれる麻織物です。
からむし織の原料となる苧麻はイラクサ科の宿根性多年草木の白葉種で
「からむし」「しなあさ」とも呼ばれます。この白葉種による苧麻の糸は
強靭かつ光沢に富んでおり、ここから織られたからむし織は薄くて軽い
最上の麻織物とされています。




次回は信越・北陸地方の染織品をご紹介いたします^^




宗流
[PR]
by sou-ryu_mame | 2010-07-27 02:24 | きもの検定について

最新の記事

再び「衿」のお話
at 2011-02-02 22:30
半襟の日
at 2011-01-20 00:22
睦月の節句
at 2011-01-16 18:21
2010 正倉院展 その3
at 2010-11-20 18:23
2010 正倉院展 その2
at 2010-11-03 17:01

お気に入りブログ

。*゜ミルクブラウン色の...

ライフログ

検索

ファン

ブログジャンル

画像一覧