宗流がお届けする小さな豆知識。
by sou-ryu_mame
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きもの検定 織機について



こんばんは。

この夏、雨が少ないと言われていたのに
台風9号で、大きな豪雨の被害がもたらされた地域の
方もいらっしゃるのですね…。
心よりお見舞い申し上げます。

自然や天災の前では、いかに文明が発達したとはいえ
私たちの生活は脆弱なものなのかもしれませんね。
私たちの心を癒すのも、たくさんのものを奪うのも同じ自然。
その大きさや強さを痛感せずにはいられません。



さて。
本日もお勉強とまいります。
昨日は織の三原則を中心にお伝えいたしましたが、
本日はその織を生む「織機」のお話です。
どうぞよろしくお付き合い下さいね。


織機と一口に言っても、その種類は様々です。
人の手を主に介するいざり機や高機、動力を介しての力織機など
生産される織物や、その生産性はそれぞれ違いが見られます。
本日はイラストをもとに、「高機」のしくみをご紹介してまいります。

まずは織機のイラストをご覧頂きましょう。



c0163413_23165446.jpg




この織機は高機といい、いざり機(地機)という古式のものから
発達したものだといわれています。
いざり機は織り手が床に座り、機に張る経糸を腰にかけて、
腰の屈伸で糸の張り具合を調節しながら織る織機で、現在も本場結城紬
などはこの機で織られています。
そのいざり機に対し、高機は腰の位置も高くなり、人の身体で調整していた
経糸を動かす作業も、「綜絖」という装置が行います。
これによって経糸の上げ下げが起こり、その間を緯糸が通る事により
生地が織られていくという仕組みです。


では、それぞれの装置の名称と役割を見てみましょう。



1:杼(ひ)

緯糸を経糸の間に通すための道具で、中に管を収納しています。



2:管(くだ)

緯糸を巻く木製の棒で、杼の中にセットされます。



3:千巻(ちまき)

織り上がった生地を巻き取ってゆくローラーのようなものです。



4:綜絖(そうこう)

緯糸が通る杼口を作るため、経糸を上げ下げする装置です。
仕切りのように経糸を通す枠(綜絖枠)に連動しており
機の上部と糸でつなぐもの(糸綜絖)と、細い金属性のもので
つなぐもの(針金綜絖)があります。この綜絖の数は「本」で数え
数が多いほど複雑な模様が織られます。また綜絖枠は「枚」で数えます。



5:千切(ちきり)

経糸となる糸を、織物に必要な本数分準備する「整経」作業の後、
経糸を巻き取る装置です。



6:筬(おさ)

竹や金属の薄い板を櫛の歯のように金等間隔に並べたもので、
経糸が絡まないよう整理するとともの、緯糸を打ち込むために使われます。



7:踏み木(ふみき

綜絖を糸でつなぎ、足で踏んで経糸を上げ下げして杼口を開く装置です。




基本的に織機は、1、経糸を一定の張力で固定する
2、経糸をグループ分けして上下に動かし、杼口を作る
3、杼口に緯いとを通す 4、緯糸を打ち込む
といった仕組みが必要となってきます。現在織物のさかんな京都の西陣でも
このような高機が使われていますが、この高機が使われる以前は、
大きな二階建ての機に一人は織り子として下に座り、二階の部分にもう一人の
人間が経糸を引き上げる役目としていたのです。
これは織り手と綜絖の役目をする、二人ひと組の息があっていなければ
ならないため、歌を歌いながら綜絖の上げ下げや杼を通したと言います。

それは、きっと重労働だったのでしょうね。
でも、機織りのギッコン、バッタンという音と共に、
機織りの歌が聞こえる風景を想像すると、どこかのどかなものにも
思えてくる宗流です。



宗流
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by sou-ryu_mame | 2010-09-08 23:17 | きもの検定について

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