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宗流がお届けする小さな豆知識。
by sou-ryu_mame

きもの検定 年中行事について



こんばんは。
昨日は台風9号の影響で、豪雨に見舞われた地域もあるようですね。
みなさまのお住まいの地域は大丈夫だったでしょうか?
京都は昨日の朝に強い雨が降ったきりで、
日中はほとんど雨も見られませんでした。

でも、台風が過ぎ去ったせいなのか、今日はとても涼しく
過ごしやすい一日となりました。
雨や台風は時に猛威をふるい、私たちの生活を脅かしますが
気候の中では次の季節を連れてくる、とても大事なものです。
ひと雨ごとに、ひと風ごとに季節は秋へ。
実りの秋は、もうすぐそこなのでしょうか。



さて。
季節のお話から今日は始まりましたが、
本日お伝え致しますお話は、その季節に関するものです。
日本には、毎年特定の時期に行われる伝統的な行事があります。
年間に幾つかそうしたものは見られるのですが、それらを総称して
年中行事といいます。
今日は日本に古くからある年中行事「節句」のお話です。


今日(もう日付も変わりますが)9/9はある節句の日なのですが
この日が何の節句かご存知でしょうか?
本日は重陽の節句です。
日本でいわゆる節句と言われる日は五つあり、これを五節句といいます。

一月七日 人日(じんじつ)の節句
三月三日 上巳(じょうし)の節句
五月五日 端午(たんご)の節句
七月七日 七夕(しちせき)の節句
九月九日 重陽(ちょうよう)の節句  の五つです。


この節句はもともと中国の暦から伝わったもので、
日本の風習や地域性に合わせ、少しずつ変化しながら現在に至っています。
古くは節日(せきちに)といい、朝廷では宴席が設けられていましたが
広く民衆に広まるようになったのは、江戸幕府が公的なものとして
定めてからだと言われています。

この各節句には、それぞれの行事がとり行われ、またその節句には
季節の植物がつきものとなります。
以下にそれぞれの節句をまとめてみましたので、見てまいりましょう。



人日の節句

この日は「七草の節句」とも呼ばれ、古来中国ではこの日七種類の
野菜の入ったとろみのある汁ものを食する風習があり、平安時代にこれが伝わり
日本では七草粥を食し、七草の節句を祝う風習が江戸時代頃に定着しました。

※ 七草→セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ



上巳の節句

三月のこの日の頃は、桃の花の季節というところから、桃の節句ともいわれる。
また三月三日は雛祭りの日として知られるが、この起源は平安時代の両家の子女の
「雛あそび」といわれ、江戸時代には人形遊びと節句が結びついて、行事として
発展しました。



端午の節句

端午の節句は男児の健やかな成長を祝う行事で、尚武の言葉にかけて菖蒲の節句
ともいわれています。


七夕の節句

七夕は織姫・彦星伝説で笹に願い事をかける事でもよく知られていますが
その他に芋の葉の露で墨を摺り、七枚の梶の葉に歌をたむけ、書道の上達を願う
日でもあります。



重陽の節句

陽数の極である9が重なる日であることから「重陽」と呼ばれており、この頃は
菊の美しい季節でもある事から、菊の花を飾ったり、菊の花びらを浮かべた酒を
酌み交わして節句を祝ったと言われています。



日本の伝統的な行事は、現在でもその行事自体は残っているものの
その謂れについては、なおざりになっている部分も確かにあります。
ですが、それぞれの節句にはそれが行事となった所以があります。
それら全てを知る事は難しくても、その季節の花や植物であったり
その日に食される食べ物を知る事も、季節を感じる一つではないでしょうか。
節句とは一年の季節を知る行事、そしてその一年の巡りに感謝する日。
古の人々もそんな風に感じていたのではないかしら…宗流はそう思います。




宗流
by sou-ryu_mame | 2010-09-10 00:08 | きもの検定について

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