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きもの検定 絞り染めについて


こんばんは。
このところ、変則的なお休みでどうも勘が狂いがちな宗流です^^;
みなさんの生活リズムはいかがですか~?
週末も土日がお休みの方も多いのでしょうね、
でも!宗流の会社には、完全週休二日制といった輝かしい制度はありません!
本日も普通にお仕事でした(泣)


さて、今日もさくっとお勉強にまいりましょう。
本日は初めてお勉強する分野「絞り」です。
絞りといえば、みなさままず何を思い浮かべられるでしょうか?
鹿の子絞り、有松・鳴海絞り…たくさんありそうですね。
今日はそうした「絞り」の幾つかをご紹介いたします。
どうぞよろしくお付き合い下さいね^^


古くは奈良時代、正倉院の宝物に「三纈」とよばれる技法の染織品が見られました。
これらは夾纈(きょうけち)・纐纈(こうけち)・臈纈(ろうけち)といい、
文様をあらわす染織法でした。
この三つに共通する染織法として、圧力や他の材料によって防染する事により
文様をあらわすという方法です。これらは今なお名称や他の材料を用いて
染織法として使われ続けています。
それでは次に、この三纈のそれぞれをみてみましょう。


夾纈(きょうけち)=板締め絞り

折り目を付けたり、たたんだ布を二枚の板で挟んで染料に浸します。
染め上がった生地には、板で挟んだ部分が防染されて模様をあらわします。


纐纈(こうけち)=絞り染め

布を糸でくくったり、固く縫い縮めて防染して生地を染めると、
その部分が防染され、模様となってあらわれる方法です。


臈纈(ろうけち)=ロウケツ染め

蝋を使って防染する方法で、木版に蝋をつけて、それを布に押し付けたり、
溶かした蝋を筆につけて模様を描いたりした後に染め上げます。
蝋を置いた部分は染料をはじいて模様をあらわします。

と、まずは奈良時代の三つの染色技法をご覧頂きましたが、
その中から本日は「絞り」のお話を主にさせて頂きます。

絞り染めがもっとも盛んに染織法として使われたのが、室町時代から安土桃山時代でした。
この当時はまだ友禅染の技法が確立されておらず、小袖の意匠をあらわしていたのは
主に摺り箔や刺繍、そして絞り染めでした。
その後、元禄時代を迎え友禅染が盛んに用いられるようになり、絞り染めは急速に
衰退していくのですが、その後江戸時代になり現在の愛知県緑区有松・鳴海地区で
尾張藩の保護を受けて絞り染めが行われるようになりました。
これが現在でいう有松・鳴海絞りです。
またその他の地域の絞りでも、京都の「京鹿の子絞り」、岩手県の南部絞り染めが
現在でも行われています。



京鹿の子絞り
小さく総絞りにした様子が、鹿の背中の斑点に似ている事からその名前でよばれ、
疋田絞(ひったしぼり)、疋田鹿の子、一目絞(ひとめしぼり)ともよばれています。
京鹿の子絞りと呼ばれるものは、本来は京都産の鹿の子絞りをさしますが、
現在では京都で絞られる桶絞りや帽子絞りなどを含めた総称となっています。


有松・鳴海絞り
有松・鳴海絞り(ありまつ・なるみしぼり)は愛知県名古屋市緑区の有松・鳴海地域を
中心に生産される絞り染めの名称。
三河木綿の手拭いに絞りを施し、土産物にした事に起源をもつ。


三浦絞り
医師三浦玄忠の妻に祖を持つといわれる絞り染めで、一粒ずつ糸を巻き上げずに、
粒の根元に綿糸を巻きつけるだけで絞り、これで全体をくくって浸し染で染め上げます。
疋田と同じように配例した物を疋田三浦、不規則に絞った物を石垣三浦とよびます。


南部絞り染め
南部絞り染めは、南部紫根染・南部茜染めを総称してのよび方です。
板締め絞りや括り絞り、縫い締め絞りなどの技法を用い、紫草(紫根染め)や茜草
(茜染め)で染められます。


傘巻き絞り
傘が開いたような模様が特徴で、放射状の柄を作り出すため、糸で模様の輪郭線を縫って
引き絞り、根もとから糸を固く巻き上げていきます。それを染料で染めて糸をほどくと傘が
開いたような絞りができます。


蜘蛛絞り
蜘蛛絞りは巻き上げ絞りの一種で、ヒダを十分にとって巻き上げるので、出来上がりが
蜘蛛の巣の形になるところからこのような名前がつきました。


手筋絞り
藁やビニールの太い紐を芯にして、反物を端から縦方向に折り畳んでゆき、木綿の糸を
巻きつけて固定します。それを染めると少しよろけた縦筋の模様ができあがります。


木目絞り
杢目絞りともよばれる縫い締め絞りの一種で、絞る部分をぐし縫いにして、縮めてから
浸染する方法です。染め上がりに不規則なたてじわが木目状にあらわれるところからこの名が
つきました。


帽子絞り
染め分けの部分の大きさによって大帽子、中帽子、小帽子に分けられており、
中帽子以上は中に芯を入れます。帽子の中に入る部分を小さくまとめ、その上を竹の皮や
ビニールで巻いて防染します。丸い水玉模様が特徴です。


板締め絞り
四角くたたんで板に挟み、しっかりと固定して染め液の中に浸して染め上げます。
麻の葉など幾何学的な連続模様などに使われる事が多いのが特徴です。


桶絞り
絞り染め用の桶を使って染め分ける技法で、桶の中に染めたくない部分をいれ、
桶ごと染料に浸して外に出ている部分を染めます。輪郭全体が染め出しされた輪出しと、
斜め段など布幅の端から端まで一色で抜けている段物に分けられます。


辻が花
室町時代から安土桃山時代のごくわずかな時期にあらわれた技法で、辻が花染め、
辻が花模様ともよばれます。絞りを主体に、書き絵で線をあらわしたり、摺り箔など
を加えた美しい模様なのですが、起源や作者などが不明で幻の染めといわれています。



上に挙げた絞り染めは、実はごくごく一部です。
有松・鳴海絞りだけでも、100種以上の種類があるといわれています。
でも考えてみると、絞り染めというものは絞り方や染めの具合により、
一つとして同じものは作られません。同じ染物の型友禅などが、精緻な
美しさを感じさせるのに対し、絞り染めがどこか素朴な雰囲気を醸すのは
こうした手作り感を覚えるからなのかもしれませんね。



宗流
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by sou-ryu_mame | 2010-09-25 23:38 | きもの検定について

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