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宗流がお届けする小さな豆知識。
by sou-ryu_mame

母なる大地の色


こんばんは。
本日の京都は午前中は少し小雨がぱらついていましたが
午後からはとてもよいお天気になりました。
先日、とうとう長かったGWも終わり、
いよいよお仕事のエンジンがかかりそうになった所でまたお休み。
エンジンが本調子になるまでにずいぶん時間のかかりそうな宗流です。


さて。
前回からの「色」のお話から日数が経ってしまいましたが
今日は「色のお話、茶色」のお話です。
本日も宜しくお付き合い下さいませ。


茶色…この色からイメージするものと言えば何でしょう、
とてもたくさんありますね。
木の色、土の色、髪や目の色、ほうじ茶の色、などなど…。
この色は私たちの生活や自然の中で、様々なものの「色」
として存在しているように思います。

その一例として、江戸時代に生まれた古い言葉ではありますが、
「四十八茶 百鼠」というものがあります。
これは読んだまま48色の茶色と100色のネズミ色、という
訳ではなく、バリエーションの豊かな様を表しているそうです。
それほどたくさんの種類をもつ茶色は
私たちにも馴染みの深い一色です。


この赤味と黒味との中間のような「茶色」。これは室町時代頃から
お茶の葉を蒸して煮出した煮汁を染料として使用していた事から
この名前がついたと言われています。
そして、名前は「茶」がついていてもやや緑がかった「抹茶色」や
青みと緑色の強い「青茶色」という色があるのはこのためです。

また、この茶色が表す感覚的なイメージの一つとして、「秋」が
挙げられる事があると思います。
秋…実りの秋・豊穣の季節です。これもお米などの稲穂から
連想される色です。そして、この実りを支える肥沃な大地の色。
それもまた茶色のイメージとしてよく挙げられます。


ところで、全くの余談なのですがみなさんのお住まいの地域の
「マクドナルドの看板」の色は何色でしょうか?
会社のイメージとしては赤色を想像する宗流ですが、
やはり赤色の看板が多いのでしょうか…?
なぜそんな話が出たかというと、実は京都のマクドナルドの看板は
赤色ではなく、少し赤味のある茶色なのです。

以前ちょっと聞いた事があるのですが、京都では派手な色の看板は
京都市の条例により、街の景観を損ねるという理由から、
設置が出来ない事になっているのだそう。
ですから、赤のイメージの強いマクドナルドの看板も
京都の街中では「茶色」の看板なのだとか。
確かに、赤色と茶色ではどちらが控えめな雰囲気かと問われれば
茶色と答えるような気がします。


そう思うと、確かに茶色ってそんなイメージがあります。
赤や黄色のような派手やかさはありませんが、
地味でも奥ゆかしい味わいがあり、どこか豊かな雰囲気を感じます。
そのイメージって…もしかしたら「日本のお母さん」ではないでしょうか?
大地が様々なものを生み出す母と呼ばれるように、
お母さんも、新しい命を生み出す存在ですものね。


…もちろん、現代のお母さんは茶色だけでなく、
ピンクやイエロー、またパステルカラーなどの
可愛らしい色が似合う方々も大変多いのですが…。




宗流


和装小物 宗流
http://www.sou-ryu.jp
by sou-ryu_mame | 2009-05-08 18:17 | 色について

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